神戸・世界一のツリー、樹齢150年の大木を伐採して炎上


クリスマスに向けて神戸で行われる予定だった企画「世界一のツリー」に対して、「なぜ樹齢150年の木を伐採するのか?」とネット上で炎上している事例である。



問題発生の経緯

企画の正式名称は『めざせ!世界一のクリスマスツリーPROJECT』。神戸のメリケンパークに、ニューヨーク・ロックフェラーセンターのツリーよりも高い生木のクリスマスツリーを建てるべく、設営作業が進んでいるという。
神戸港開港150年目を記念し、富山県から推定樹齢150年のアスナロの巨木が運ばれた。全長約30メートルという。また、阪神淡路大震災の鎮魂の意味も込め、復興のシンボルとしたいという意図も説明されている。

批判意見にはいくつかの理由があるようだが、「なぜわざわざ樹齢150年の木を伐採し、ふきっさらしの港へ運ぶのか」「樹木の命や、震災の鎮魂など命を考えるイベントといいながら、“大木の命”を疎かにしている」といった意見が多いようだ。共催企業がこの木を加工したバングル(腕輪)を3800円で販売すると発表したことや、このプロジェクトの中心人物である「プラントハンター」の男性が「落ちこぼれの木が世界一に」などと表現していたことも反感を買った。

さらに、植樹のライブ中継などを行う「ほぼ日刊イトイ新聞(ほぼ日)」の公式Twitterが、批判が出始めた頃に「なにを考え、なにを思うか、それこそが清順さん(※注:プラントハンターの男性)の本当のねらいでもあるのです」とツイートを行ったことが火に油を注いだ。

情報拡散の経緯

神戸で行われる予定だった「世界一のツリー」の企画。
その内容等が、公式Twitterでライブ中継された。
しかし、「なぜ樹齢150年の木を伐採するのか?」と批判が殺到。
炎上騒ぎへと発展。
この騒動を受けて、プラントハンターの男性が謝罪。
バングルの販売は白紙に戻すことに。

加害者側(炎上させた側)の情報

プラントハンターの男性は2017年11月30日にネット上に掲載した文章の中で「ご心配をおかけしていることを素直に謝罪したいと思います」と発表。一部で、アスナロの木がご神木と言われていることについて、そうではないことや、バングルの販売は営利目的ではなかったが、協議の結果、販売は白紙に戻すと決定したことなどを説明している。

ネット上の反応

「このままでは倒れそうな木をせっかくだからと、プラントハンターの人が自腹で持ってきたんじゃなかった?」
「そもそも、クリスマスツリーを「鎮魂」に使うのって、おかしいと思う。」
「この御時世、炎上なんか気にしてたら何も出来ないってことだな」
「単なるビジネスなのに、鎮魂とか震災うんぬんとか綺麗ごと言うからだよ」
などといったコメントが多数投稿されている。

結果(その後もしくは現状)

2017年11月24日に始まった署名「世界一のクリスマスツリーPROJECTを中止して下さい」には、2017年12月1日時点で9000人近くの署名が集まっている。

参考URL

  • http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11284