市職員が格闘ゲーム世界大会で優勝したと記者会見を開いたところ、ネット上で炎上し、太田市には、「嘘ではないか」との苦情が殺到。その後、事実無根だった事が発覚した事例である。
問題発生の経緯
「パリで開かれたゲームの世界大会で優勝しました」。2016年9月26日、群馬県太田市役所で記者会見が開かれ、会見席で同市臨時職員の男性は満面の笑みを浮かべ、出席した記者たちの前でゲームのコントローラーを操作してみせた。「パリには日本から1人だけスポンサーの通訳付き招待で参加。敗者復活戦で勝ち上がり、米国人を破って優賞した」はずだったが。
この会見、実は大ウソだった。会見翌日に地元紙の上毛新聞と、朝日新聞群馬版に記事が掲載されると、インターネット上で炎上し、太田市には、「嘘ではないか」との苦情が殺到した。市側が本人に確認したところ、パリにも行っていなければ、パスポートさえないことが判明した。このウソに、両紙はそろって「事実無根だった」と訂正し、おわび記事を載せる羽目になってしまった。
情報拡散の経緯
市職員が格闘ゲーム世界大会で優勝したと記者会見。
この内容が、翌日新聞等に掲載される。
ネット上で批判が相次ぎ、市には苦情が殺到。
虚偽であったことが発覚し、謝罪する。
被害者側(炎上させられた側)の情報
臨時職員の男性の話にだまされた部長は「本人の報告だけに頼り、しっかりした確認や裏付けなしで紹介してしまったことに対し、大変申し訳なく思います」と謝罪。
両紙は2016年9月27日午後10時までに記事を削除。上毛新聞は28日付けで「【おわび】『格闘ゲーム優勝は虚偽』」との記事を掲載し、27日の記事について「事実無根だった」と説明して謝罪。朝日新聞も28日付けで、27日の記事が「事実ではないことが分かった」とする訂正・謝罪文をWebサイトに掲載した。
ネット上の反応
「記者の質も落ちたもんだな」
「嘘をついた本人が良くないけど、それをそのまま記事にしてしまうのは」
「たんなる大ぼらから話が大きくなってしまっただけ?」
「優勝とか言わなきゃ良かったのに(笑)」
といったコメントが投稿されている。
結果(その後もしくは現状)
昨年4月に臨時職員として採用され、「普段から真面目に仕事に取り組んでいた」という男性。市は、半年ごとに行う契約を10月からは更新しなかった。
一つのウソがあれよあれよと大騒ぎになり、本人もしぶしぶ会見した面もあるが、「事実上の解雇」という大きな代償を払う結末になった。
参考URL
- http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1610/12/news062.html
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