自閉症の空港職員を侮辱したラッパーの50セント、お詫びに10万ドルを寄付するもさらに炎上


ラッパーの50セントがInstagramに自閉症の空港職員を侮辱した動画を掲載し、批判、炎上騒ぎへと発展している事例である。


自閉症の空港職員を侮辱したラッパーの50セント、お詫びに10万ドルを寄付するもさらに炎上

問題発生の経緯

動画は50セントがシンシナティ空港で「今時の若い奴らはイカれてるぜ」とカメラに向かって独白するシーンから始まる。横を歩く清掃職員にカメラを向けて「名前は?」と話しかけるが、彼は真っ直ぐ前を見たまま、首を横に振りながら歩き続ける。無視されたと思った50セントは彼を撮影しながら「こいつを見ろよ。よくこの仕事に就けたよな。……おい、ふざけんなよ! こういうガキがほんと増えたよ。若い奴らはマジで頭おかしいぜ」と暴言の限りを尽くすのだ。
この怒りをファンと共有しようと思ったのだろう。動画をInstagramでシェアしたが、逆に「恥知らず!」との激しい非難を浴びてしまう結果となる。

バイラル化した動画がこの職員の同級生の目に止まり、彼の名前と事情が判明した。50セントが侮辱した職員は高校を卒業したばかりのアンドリュー・ファレル。自閉症だ。
同級生は動画にこうコメントした。
「僕は彼と同じ学校に通っていました。彼は非常に重い社会性の障害を抱えています。これまでにあなたがやったような嫌がらせを受け続け、ずっと辛い思いをしてきたんです。
あなたは1人で悦に入っていればいい。大勢のファンを失ったと思いますよ」

さらに動画はファレルの両親にも届いた。「なぜ私の子を攻撃するんですか? あの子の何を知っているというの? こういったインターネット上のいじめは、あなたが有名人であろうとなかろうと絶対にするべきではありません。いじめは人を傷つけ、立ち直るためには長い時間がかかるんです」と、母親はテレビ番組の取材で訴えた。
ファレルは自閉症だけではなく、聴力障害と社会不安障害も抱えているという。

事件の背景が明かになるにつれて、「50セントは障害者差別の最低野郎」であるとの悪評が広まっていった。
この状況に恐れをなした50セントは、今週火曜に短い謝罪文を発表した。

情報拡散の経緯

空港で職員を侮辱した動画を撮影。
その動画をInstagramに投稿。
批判の声が殺到。
謝罪文を掲載し、自閉症の支援団体へ寄付をすると発表。
その寄付を報じたニュースに対して、拡散して欲しいとSNSに投稿。
さらに炎上。

被害者側(炎上させられた側)の情報

50セントは、「空港での出来事は、不運な誤解から生じました。心からお詫びします。侮辱するつもりはありませんでした。あなたとあなたの家族の幸せを祈ります」と謝罪文を発表。

ファレル家はこの謝罪を受け入れ、50セントに自閉症の支援団体へ1万ドルを寄付するよう、弁護士を通じて願い入れた。
50セントは事態の収束を図るべく10万ドルを寄付。ここで止めておけばよいものの、寄付を報じたニュースのスクリーンショットを「言いふらしてくれ!」とのコメント付きでInstagramに投稿し、さらに炎上している。

ネット上の反応

「恥知らず!」
「偽善者!」
「金で何でも解決できると思ってるのか? 間違ってるぜ。神は何でもお見通しだ」
「バカなゴリラだな」
といったコメントが相次ぐ。

結果(その後もしくは現状)

50セントはEFFENというウォッカの広告塔を務めているが、バーやラウンジがTwitterで「もううちの店ではEFFENは出さないよ」とボイコットを次々と表明し始めたことで、
EFFENのメーカーが遺憾の意を表明するに至った。

参考URL

  • http://jisin.jp/serial/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%A1/hollywood/23858