ネクストリンクの業界最前線<第4回>/検索エンジンとGoogleの支配的地位(後編)


誹謗中傷対策センター(ネクストリンク株式会社)の目線から、
「業界の情報」をお伝え致します。(不定期更新)


ネクストリンクの業界最前線<第4回>/検索エンジンとGoogleの支配的地位

「検索エンジンといえばGoogle」と言っても過言ではないくらい、
インターネット上のGoogleは、存在感がとても大きい時代です。

大きくなりすぎたGoogleのインターネット上の地位は、欧州(ヨーロッパ)で問題視され始めています。
「米グーグルの解体検討も」、市場での支配的地位に懸念 独法相

検索エンジンの歴史から、Googleの現状を考察します。

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◆ネクストリンクの業界最前線<第4回>◆
検索エンジンとGoogleの支配的地位(後編)

(文・ネクストリンク株式会社 代表取締役社長 大和田 渉)

想像するに、今の人は何かを調べたりする場合、図書館に行ったり人に聞いたりするよりも、まずはインターネットで検索して調べるんじゃないでしょうか。

「ググれカス」と、まあ聞くに堪えないネットスラングもあるぐらいで、検索して調べれば分からない事も少なかったりします。

ここからは私どもの事業領域の観点からお話させて頂くと、Googleはネット上のありとあらゆる情報を収集しているわけです。その中で、企業または個人にとって事実無根だったり事実を曲げて書かれたような嫌がらせの情報、または知られたくない事などが検索して見つかってしまうわけです。

本来であれば便利なツールであるはずが、当事者からしてみると迷惑なツールになってしまう場合は大いにあります。

「支配する」という表現であれば、もはやGoogleは情報を操作する事も可能になってしまっているくらい、ユーザーから利用されているサービスになっています。

そして、私たちのお客様が直面している問題の特性としては、Googleは検索結果に対して悪い情報を出すアルゴリズムが存在するのではないかと感じています。

このアルゴリズムはおそらく、あえて悪い情報を出す為のものではないはずです。
ただし、検索ユーザーに対して良い情報・悪い情報など、様々な情報ソースを客観的な立場として検索結果に反映させているのでしょう。

Googleの立場としては、客観性が重要なのだと思います。

過去のコラムの忘れられる権利に通ずる部分がありますが、その客観性はあくまでウェブデータの情報の範囲であって、事実はどうかは関係がありません。

従って、支配と言う言葉とは異なってきますが、企業ブランドを守るためにも検索エンジンからの情報を管理・対策する必要があるのは間違いないと考えています。

<完>


余談

先日、最近のシリコンバレーの投資トレンドに関する話を伺う機会がありました。
ちなみにGoogleとYahooの投資は・・・

●Google → 自分たちでやっていないIT以外の分野にも積極的に投資
●Yahoo → モバイル関連ビジネス・特にアプリ関連の分野に積極的に投資

元々は双方、検索エンジンがメイン事業だったわけですが、将来に向けての投資スタンスがかなり違うことが目に見えてわかります。

投資トレンド

支配的な地位を確立しようとしているわけではないにせよ、リアルな実生活とバーチャルなネット世界が融合し、切っても切り離せない環境がさらに加速していくのだろうなと実感します。

Googleはインターネットにより人の生活が変わる事を見越した長期的な投資、Yahooはビジネストレンドに合わせた比較的短期的な投資をしているように感じました。

そういう意味では、Googleは人の生活に対して今以上に密接に関わるビジネス展開をしていこうとしているわけですから、ユーザーが離れられないツール(会社)になることが、支配的という意味でつながっていくのかもしれませんね。

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