ネット炎上とは何か


ネット炎上とは何かということについて考えてみたいと思います。

wikipediaによると、下記のようにまとめてありました。

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炎上(えんじょう、英: Flaming)とは、不祥事の発覚をきっかけに、非難が殺到する事態または状況を差す。また、このような状態を祭りとも呼ぶ。
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不祥事とありますが、現実問題としては一概に不祥事に限った話ではありませんね。
確かに不祥事が原因で炎上、情報が錯綜することはあるでしょう。
しかし、一番の大きな要因として考えられるのは、不確実な情報か否かと言う点に絞られていると考えています。
(この点は、田代光輝さんという情報社会学の研究者の方の意見を参考にさせていただいています。)

要するに、正しい情報が出ていないために、もしかしたら○○なんじゃないかと言う憶測が勝手に出回って、その憶測が、あいつは○○だとなり、事実とは異なった情報が独り歩きして結果的に炎上すると言うようなイメージです。

炎上に対する解決策については改めて考えていくとしても、炎上する理由は上記の通りだと考えています。

それでは、どのようなプロセスを踏んで炎上するのかということを考えて見ます。

1.何が原因で、
2.どこを媒介して、
3.どのように炎上(拡散)するのか。

順番に説明していきます。

1.何が原因で、

法律違反・犯罪行為
マナー違反
差別
批判行為
皇室
宗教
政治・イデオロギー

炎上の原因として代表的なものは上記の通りです。
これ以外でも炎上する場合も勿論ありますが、大きくは上記のケースが多いです。

2.どこを媒介して、

SNS
ブログ
掲示板

もともとの火種はニュース記事だったり、企業のホームページ上にある情報だったりです。
そこから、SNS(主にtwitter)を通じて大量のツイートが発生したり、ブログなどに詳細にわたる情報や意見・批判が書かれたり、掲示板内で批判コメントが大量に書き込まれたりというプロセスを踏みます。

3.どのように炎上(拡散)するのか。

1番2番で書いたとおり、まずは何かの火種が生まれます。
その火種を、いくつかのネットサービスを経由して少しずつ火が大きくなっていく。
大きくなるプロセス自体が、結果として拡散するという流れになります。
ここから、更に第二段階の拡散として、ニュース等のメディアの記者が情報収集の手段としてインターネットを活用していることは言うまでもありませんので、記者の目に留まることにより更にマスメディアを通じてダイ炎上につながるわけです。

このように3つの段階を踏んで炎上が発生します。

ところで、3つのプロセスとしましたが、炎上のしやすい・しにくいと言うのもあると思っています。
ですので、1~3番の前に0番を付け加えていいかもしれません。

それは社会からの注目度合いや影響力の大きさです。
例えば、このブログで1番に書いたような炎上の原因となる記事を書いたとしても(何だか残念ですが)炎上することはないでしょう。
なぜならば、まったく持って無名で、大して見られていないからです。。。

良くニュースで、「医者」「教員」「公務員」などの不祥事が目立ちませんか?

「医者」がこんなことするなんて。
「教員」がこんなことするなんて。
「公務員」がこんなことするなんて。

これは私の勝手な意見ですが、批判的な意見が集まりやすくニュース性が高くなるのではないでしょうか。
例えば、18歳未満を相手に援助交際している人なんて結構居ると思うんです。
でも、話題になるのは「教員」だったりしますよね。

痴漢なんかもそうですよね。
中小企業の普通のサラリーマンの報道って見なくないですか?

平成27年版 犯罪白書 第6編/第2章/第1節/1
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/62/nfm/n62_2_6_2_1_1.html

迷惑防止条例違反の痴漢事犯検挙件数・電車内における強制わいせつの認知件数の推移
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/62/nfm/images/full/h6-2-1-06.jpg

年間で4000件弱の検挙数があって、そのうち話題になるのは、話題にしやすい肩書きや人物が報じされやすくなってしまっているのです。
その結果、導入の時点で話題性がある人が1~3番のプロセスを踏んで炎上するというイメージです。

ちなみに、政治家・著名人・著名企業などは別枠です。
既に、炎上しやすい環境(立場)の0番が整った状況からスタートするわけです。

このような場合は、炎上を止めるも止めないも当人次第です。
逆に止めやすいかもしれません。
不確実・曖昧ではない、正確な情報開示を行うことが重要なポイントだと考えます。
怪しい、もしかして、ひょっとしたらと言う心理から勝手に情報が錯綜するわけですから、それを防ぐことがきちんとできれば誤った情報が独り歩きはできないわけですから。

最後に、無名だから安心できるわけではないのでくれぐれも注意しなければなりませんね。
このあたりも、改めて書いていきたいと思います。

以上、炎上についてでした。