インターネット上のリスクを考察する


インターネットの歴史で書いたように2000年初頭からインターネットの利用環境が整い手軽に利用できるようになりました。

便利な反面、多くのトラブルやリスクをはらんでいます。
どんなトラブルがあるか、少し羅列してみますね。

迷惑メール
ハッキング・クラッキング
ウイルス・マルウェア
フィッシング詐欺
ワンクリック詐欺
架空請求
アダルトサイト
出会い系サイト
サクラサイト
オンラインゲーム
オークション
ネット通販
リベンジポルノ
ストーカー
ネット炎上
誹謗中傷
個人情報漏洩

パッと思いつく限りでも、これだけ多くの問題があります。

それぞれ、どんなものなのかおさらいしてみます。

【迷惑メール】
迷惑メールは別名スパムメールと呼ばれています。
もともとは広告宣伝を目的として一方的にメールを送るものでした。
目的は現在も変わりません。
法整備はされましたが、今のところ有効な法律としては機能していないのが実情です。

【ハッキング・クラッキング】
ハッキングって何だか悪い言葉のように思いがちですが、実は違うんですね。
高度な知識と技術や技能を持っている人物を「ハッカー」と呼ばれていたんです。
ただ、この優秀な人物の一部の悪い人が、他人のPCに不正に侵入したり、情報を盗み出したり、ウェブサイトを改ざんしたりする行為に及んだのです。
このようなことを「クラッキング」と呼びます。
ですので、正式にはこういう悪い人は「クラッカー」なのですね。

【ウイルス・マルウェア】
コンピューターウイルスは、マルウェアと呼ばれるプログラムと混同されているのですが、厳密には違います。
ですが、普通の理解では一緒でいいんじゃないかなと思いますので、細かい点は省きます。
電子メールでの添付ファイルや、取り外しの出来るメディア(例えばUSBメディアなど)や、ネットワークを経由して不正なプログラムが侵入します。
プログラムの種類は多くありますが、感染すると、パソコンのデータを盗んだり、データを破壊したり、パソコン自体を不正に操作したりと言う問題が起こります。
今更ですが、うかつに添付ファイルを開封したりしないことですね。

【フィッシング詐欺】
大まかに言うと、個人情報をうまい具合に騙して聞き出して悪用することです。
例えば、大手都市銀行のホームページをそっくり真似て「パスワードの流出が多発しているので至急変更してください!」などといったメールをユーザーに送ります。
そして、信じてしまったユーザーが、そのホームページから自分のID・パスワード・口座番号などの情報を入力させるのです。
その結果、勝手に自分の口座を利用されてしまったりすると言う事態になります。
とはいえ、上記の例は過去の例であり、最近だと更に巧妙な手口になっています。

【ワンクリック詐欺】
アダルトサイトや出会い系サイトが多いですかね。
サイトにアクセスして、「入場」とか「入口」などをクリックすると「入会ありがとう御座います。本日より3日以内に入会金○万円をお支払いしてください」と一方的に契約したことを通知するサイトです。
その結果、契約してしまったので払わなければならないと思った人が支払いをします。

【架空請求】
何らかの方法でユーザーの個人情報を取得した相手に対して、または誰かも分からないメールアドレスなど無作為に代金の支払いを求めます。
「以前、ご利用いただいた有料情報サイトの代金が未納です。つきましては、3日以内に代金をお支払いください。」と言うような文言のメールが届きます。
しかし、メールに限ったものではなく、個人情報を何らかの方法で得た悪徳業者は電話などで執拗に連絡するなどもありました。
その他、実際に存在しない債権を裁判所の支払督促と言う制度を悪用して請求するなどのケースもあったようです。

【アダルトサイト】
一昔前であればインターネット接続の接続先がQ2ダイヤルになり高額な請求があるなどありました。
時間が経つと、前述したワンクリック詐欺のようなケースが見受けられました。
まあ、普通に利用して高額な請求になってしまったということはあるとしても、アダルトサイトを悪者扱いするのは問題があって、アダルトサイトを名乗って騙したりするのが問題あると言うことですね。

【出会い系サイト】
出会い系サイトのトラブルって、結局のところは実際に会ったりした後のトラブルなんですよね。
誘拐されたり、暴行を受けたり、恐喝されたり。。。
今は規制されていますから18歳未満の利用制限はされていますが、援助交際を助長している面も少なからずありました。
また、迷惑メールを送信するサイトも出会い系サイトが多いのも事実ですね。

【サクラサイト】
出会い系サイト≒サクラサイトだったりする場合が多いのですが、例えば芸能人・社長・医者・多額の財産を相続した未亡人などを装って、ユーザーとやり取りしてサイト利用料を巻き上げます。
例えば「主人が昨年亡くなって毎日が寂しいです。相続で○億円相続しているのですが、定期的にお会いして頂ける方でしたら、毎月○○万円お支払いします。」みたいな感じでやり取りするわけです。
そこで、(上記なら男性がターゲット)男性は異性と会ってお金がもらえるなんておいしいな!この人と会いたいから連絡してみようとなるわけです(アホか)。
そして、あの手この手を使ってやり取りを引き伸ばし、サイト利用料をふんだくるわけですね。

【オンラインゲーム】
多くは子供の利用が多かったですね。今は減っていると思われます。
携帯電話やスマートフォンを契約し、携帯利用料金と同時だったり、クレジットカード情報を登録していることによりサイトを利用してゲームの利用やアイテム購入などを出来てしまい、高額請求が来てしまうというケースです。

【オークション】
購入前の確認した商品と違う、そもそも偽物、購入した商品が壊れている、代金を払ったが商品が届かない、などケースは多岐に分かれます。
オークションの出品者が連絡付かなくなったり、連絡付いても対応してくれなかったり。
私も実はあります・・・連絡が付かなくなりましたし、出品者のホームページがなくなりました。

【ネット通販】
オークションのトラブルと同じようなケースでしょうね。
私も、トラブルとまでは言わないまでも、本来数日で届くであろう商品が3ヵ月後くらいに届いたことがあります。
二度とその業者からは買いません・・・

【リベンジポルノ】
定義としては過去の交際相手が、別れた腹いせに写真をネットにアップされてしまうことです。
ここ数年ではずいぶん増えてしまいましたね。
特に面倒なのは、ネットに情報が出てしまうと瞬く間に色々なサイトに拡散されてしまい、全てを消し去ることがとても労力が掛かるのです。
少しずつ法整備もされ始めているので、環境はよくなってきていますが、それでも裸の写真などをさらされてしまった当人の被害は甚大です。

【ストーカー】
ストーカーと言うと、一方的な行為を抱いて、行き過ぎた恋愛感情から、付きまとったりするようなイメージですが、ネット上のストーカーはバーチャルな世界で行動を行います。
例えば、掲示板での悪口や個人情報の書き込みを行ったりします。
また、SNSやブログなどを情報源に、写真から場所や人物を特定したりすることによって、その情報を元に物理的な嫌がらせなどを行います。
結局のところはストーカーなのですが、インターネットをツールとして活用し効率よくストーキング行為をするということでしょうか。

ネット炎上
ネット上で、想像を超える量の非難・批判・中傷が起こることです。
原因は様々ですが、不祥事・マナー違反・法律を犯す行為・政治・宗教などが炎上しやすいですね。
ネットユーザーは、炎上させられる火種を常に探していて、見つけたら掲示板などに書き込むわけです。
そして、無関係な人たちが寄って集って攻撃を始めるわけですね。
そもそも、原因を作った当事者にも問題あるケースは多いのですが。

【誹謗中傷】
私が生きている中で一度だけ誰かを誹謗中傷するビラを見たことがあります。
一昔前であれば、ビラを撒くにも手間もお金もかかりますし、エリアも限定的です。
ですから、被害はあるにせよ限界があります。
しかし、昨今はインターネットが普及し、SNSなどのソーシャルメディアの利用者が増え、拡散させるためのプラットフォームも準備万端でコストもかかりません。
そして、やり方によっては、匿名性も守られてしまいます。
インターネットが便利な分、どこの誰か分からない第三者から(ある意味手軽に)誹謗中傷を受けやすくなっているのです。

【個人情報漏洩】
個人情報の漏洩は様々です。
ストーカー・ネット炎上・誹謗中傷などから個人情報や趣味趣向などを書かれてしまったり。
はたまた何かのサービスを利用するためにサイト登録をしたら迷惑メールが届くようになったり。
クラッキングされて、自分のパソコンにあるアドレス帳や、顧客データを盗まれたり。
自分のパソコンがウイルスに感染して、勝手にデータが盗まれたりネットに出回ってしまったり。
企業内の悪い人や馬鹿な人が情報を横流ししたり。
流出経路は多くありますが、個人情報漏洩リスクは常にさらされており、漏洩から拡散までの被害拡大が簡単に出来るようになってしまっています。

色々と、書いてみましたが、インターネットって怖いですね。
便利になればなるほど、悪い意味でも便利になってしまうわけで。。。

以上、インターネット上のリスクについてでした。