Qiita 閲覧記事の履歴が勝手に公開され炎上


情報共有サイトのQiitaが、サイトのリニューアルで、ユーザーが読んだ記事の傾向をユーザーの合意なしにプロフィールページに表示する仕様へと変更し、炎上騒ぎへと発展している事例である。


Qiita 閲覧記事の履歴が勝手に公開され炎上

問題発生の経緯

エンジニア向け情報共有サイトのQiitaは、2020年3月25日、ユーザー個人のプロフィールを記載した「ユーザーページ」のデザインをリニューアルした。
ページのトップには、ユーザーが投稿した記事や読んだ記事に付いているタグのランキングが載っており、「Rubyの記事をよく書いている」「JavaScriptの記事をよく読んでいる」といった個人の行動傾向が分かるようになっていた。

あらかじめユーザーの合意を得るのではなく、一律で読んだ記事の傾向を表示し、情報を見せたくないユーザーは後から設定を変更して表示機能をオフにする(オプトアウトする)ように求めた。しかし、オプトアウトの案内ページとして示されたリンクはQiitaとは関係ないもので、内容を読んでも表示機能の止め方は分からない状態だったことから批判が殺到。炎上騒ぎへと発展してしまった。

情報拡散の経緯

サイトのリニューアルで仕様変更。
仕様変更に気が付いたユーザーが、Twitterに投稿。
このような発言が多数投稿された事で拡散。
掲示板等にも掲載される。
運営側に批判コメントが殺到。
炎上騒ぎへと発展。
騒動を受けて、謝罪文を掲載する。

被害者側(炎上させられた側)の情報

Qiita運営チームは2020年3月26日、謝罪記事を投稿。
読んだ記事の傾向を表示する機能を追加した理由について「技術スキルなどのエンジニアとしての自己表現をより広げることができるのではないか、という仮説のもと追加した」としたうえで、「早急に取り扱いに関する社内協議を全力で進め、適切に対応していく」と表明した。

ネット上の反応

「読んだ記事の傾向はプライバシーに関わるもの」
「デフォルトでオフにするべき」
「運営するサイトは自分の法律で動くとでも思ってそう」
「プライバシー侵害に世界が過敏になっている時にこれをやるのか」
「公開していけないという感覚がない時点で、IT関連の企業の体質が異常」
「この件は氷山の一角。得た個人情報を他社に売るなんてことは当たり前のようにやっていると思う」
などといったコメントが多数投稿されている。

結果(その後もしくは現状)

この騒動を受けて、問題となった機能は現在は停止しているが、批判コメントは今なお続いており、サイトを退会するユーザーが多数出てきている。

参考URL

  • https://news.nicovideo.jp/watch/nw6905793