「不登校の生徒を元の学校に戻す」 教育支援団体に批判殺到


不登校の学生を支援する『クラスジャパン教育機構』が、不登校者を通学していた学校に戻すというミッション掲げていたことで批判が殺到。炎上騒ぎとなってしまった事例である。



問題発生の経緯

不登校の小・中学生を支援する一般財団法人『クラスジャパン教育機構』が物議を醸している。

同プロジェクトのサイトでは「現在の社会問題」として、約100年後には日本の人口が約4000万人にまで減少する可能性があることを指摘。人口減少により、人材不足や年金問題、所得格差が引き起こされるとしている。そうした中、不登校の小中学生の割合は1993年から2015年で倍増し、合計で13万人が不登校になっているという。

そして、不登校はそのままひきこもりにつながると警鐘をならす。2018年2月発足した同プロジェクトはこうした問題の解決に取り組むため、オンラインでの学習やホームルーム活動を提供していくという。その際、企業研修や人材育成の分野で活動している原田隆史さんの「原田メソッド」を活用する。

しかしこれでは不登校になった生徒たちに向き合って彼らが自分らしい人生を歩めるよう支援する、というよりも、労働力人口の減少に対応するため不登校の生徒をきちんと働けるようにしたいだけという印象を受ける。

さらに多くの人が批判しているのが、このプロジェクトのミッションとして、「日本全国の不登校者全員の教育に取り組み通学していた学校に戻す」と掲げていたが、元の学校に戻すことが本当に適切なのかと批判が殺到。

2018年3月9日現在、ミッションの文言はサイトから削除されている。

情報拡散の経緯

『クラスジャパン教育機構』が発足。
不登校者を通学していた学校に戻すというミッション掲げた。
このミッションが、SNSや掲示板、ネットニュース等で拡散。
批判コメントが殺到し、炎上。
騒動を受けて、問題の文言をサイトから削除。

加害者側(炎上させた側)の情報

批判を受けてか、同プロジェクトは2018年3月7日、「クラスジャパンミッションに関しての真意」という文書を公式サイトに掲載し、次のように釈明している。

「当財団法人ホームページのミッションに記載しております『日本全国の不登校者全員の教育に取り組み、通学していた学校に戻す』この表現が、我々の真意でない意味で受けとめられたところがございます」「物理的な学校復帰だけが唯一の不登校対策だとは決して考えておりません」

ネット上の反応

「こういうことするのが正しいって本気で思ってる輩がいる限り不登校は無くならない」
「ふざけるな。戻すな」
「いじめから命からがら逃れた子供を地獄へ引きずり戻す狂気の沙汰」
「十人十色の個性があって、その人にふさわしい教育があるんだよなぁ」
「案の定コメント一覧大火事」
などといったコメントが投稿されている。

結果(その後もしくは現状)

同プロジェクトの理事で、NPO法人D×Pの代表・今井紀明さんが「ミッションは僕にとって到底受け入れられるものではない。しかも、それを知らされないまま自分で気がついたのが4~5日前」とツイートしたことで、さらに批判が相次いでいる状態。

参考URL

  • http://news.livedoor.com/article/detail/14410154/