産経新聞が新都知事に関する街頭インタビューでのネットデマを裏も取らず記事化し炎上


産経新聞が何ら根拠が無いネットデマを検証もせずに記事を出してしまい、批判が殺到し炎上騒ぎになっている事例である。


産経新聞が新都知事に関する街頭インタビューでのネットデマを裏も取らず記事化し炎上

問題発生の経緯

産経新聞は2016年6月17日付けで「TBS番組「街の声」の20代女性が被災地リポートしたピースボートスタッフに酷似していた?! 「さくらじゃないか」との声続出 」とした記事を掲載しました。

これはTwitterなどのネット上で、2016年6月15日に放映されたテレビ朝日の『スーパーJチャンネル』とTBSの『Nスタ』の両番組で、JR新橋駅前で桝添と知事辞任に伴う「新知事にふさわしい人物は誰か」という街頭インタビューで20代と見られる女性が双方の番組のインタビューで民進党の蓮舫議員と答えたことに起因するもの。

どちらも放映されたのが17時過ぎであり、場所も同じJR新橋駅前であったことから通りがかりの女性が双方のクルーからインタビューを受けた同一人物であることは間違いなさそうです。これだけなら単なる偶然の一致ですし、どちらでも蓮舫議員と答えていることに不思議はありません。
ですが、ネット上ではなぜかこの人物が熊本地震の際に『Nスタ』でレポートしたピースボート災害ボランティアセンターのスタッフの女性と同一人物であるとのデマが拡散され、「さくら」「やらせ」などと炎上が始まってしまいました。

なんとこのネットデマを産経新聞が記事化するという信じられない事態が発生しました。同一人物との断定こそ避けたものの、何ら根拠が無いネットデマを検証もせずに拡散してしまっているのです。

当該記事の疑惑についてはピースボートスタッフから別人であると完全否定されています。つまり、当のピースボートに対して何ひとつ取材も行っておらず、ネットデマを盲信した上で憶測だけで記事を書いてしまった為、批判が相次いでいる。

情報拡散の経緯

Twitterなどで街頭インタビューの女性がボランティアスタッフの女性と同一人物であるとのデマが拡散。
そのデマを受けて、ネット上でやらせなどと炎上。
産経新聞が検証もせずにこの内容を記事する。
ボランティアスタッフから別人であると完全否定される。
その後記事を削除し逃亡。
産経新聞に批判の声が上がる。

被害者側(炎上させられた側)の情報

その後、産経ニュースが2016年6月17日にようやく「ピースボート災害ボランティアセンターへの回答書」という名目で以下の謝罪文を掲載した。

ネット上の反応

「産経新聞、あまりにも酷い記事」
「こういうのとかまとめサイト以下で一切検証もしてなくて、ビジネスのためだけにやっているんだろうな。」
「真面目にやってる産経の記者さんがかわいそう」
といったコメントが投稿される。

結果(その後もしくは現状)

テレビのインタビューを受けただけで、まるで指名手配犯のように全国に晒された挙げ句、無関係の団体と関係があるように言われたり、「さくら」「やらせ」などの罵声を浴びせられた女性についてはノーコメント。本来であればピースボートだけでなく、この女性に対する謝罪があってしかるべきなのでは。

参考URL

  • http://buzzap.jp/news/20160617-sankei-interview-demagogy/
  • http://buzzap.jp/news/20160617-sankei-interview-demagogy-apology/