Facebookではすみとしこさんに『いいね!』した人の個人情報433人分をネットに晒して炎上


『反安倍 闇のあざらし隊』を名乗るTwitterアカウントが、Facebookではすみとしこさんが公開したイラストにコメントを付けたり、『いいね!』した人の個人情報を公開し、ネット上で騒ぎになっている事例である。


Facebookではすみとしこさんに『いいね!』した人の個人情報433人分をネットに晒して炎上

問題発生の経緯

ことの起こりは2015年11月1日に、『反安倍 闇のあざらし隊』を名乗るTwitterアカウントが、「『はすみとしこ』のFBページで下衆な絵をはやし立てている下衆な連中のプロフィールから、居住地、出身校、勤務先をリスト化するドイヒー『はすみしばき』プロジェクト、密かに進行中。320人以上のものが名前と共にまもなく公開されます。」とツイートしたこと。

はすみとしこさんは、シリア難民の少女の写真をもとに「そうだ、難民しよう!」というイラストを描いて海外メディアでも報道されるなど話題になったイラストレーター。

『反安倍 闇のあざらし隊』は、続いて「『はすみとしこの世界』で、はすみの下衆イラストを持て囃している人たち337人の名前、プロフィールURL、居住地、出身校、勤務先のリストが公開されました。」とツイートし、Google スプレッドシートのURLを公開。

スプレッドシートには「#はすみリスト」というタイトルが付けられ、Facebookの登録名とURL、公開されている住所、学歴、現在の職業が一覧になっています。
一覧に載せられた人はFacebookで、はすみとしこさんが公開したイラストにコメントを付けたり、「いいね!」した人だと推測されています。

情報拡散の経緯

Twitterで問題の発言が拡散。
Twitter上で個人情報が公開される。
批判の声が上がる中、人物の特定作業をするユーザーが多数。
人物が特定されたとSNS等で拡散。
問題のアカウントが削除される。

加害者側(炎上させた側)の情報

余裕の姿勢だった『反安倍 闇のあざらし隊』ですが、2015年11月3日の夕方になって、F-Secureの日本代表Keith Martin氏のTwitterアカウントに、
「Was this tweet that spread personal data made by Mr. Nxxxx Kxxxxx, Manager, Marketing, F-Secure Japan?」
(この個人情報を拡散するリストとツイートはF-SecureのマーケティングマネージャN.K氏によるものですか?)と直接確認する人が登場。
Keith Martin代表はこれに素早く「Thank you for your note. We are looking into this and will address as soon as we can.」
(お知らせありがとうございます。できるかぎり速やかにこの件について調査して回答します)と返信。
Keith Martin代表の返信からまもなく、『反安倍 闇のあざらし隊』のアカウントは削除。また、『反安倍 闇のあざらし隊』がGoogle スプレッドシートで公開した個人情報のリストも非公開となる。

被害者側(炎上させられた側)の情報

拡散されたユーザーから「FBで非公開にしている情報が拡散された」との報告がある。

ネット上の反応

「ネット社会なんてこんなもんだよ 」
「仕事で得たクローズドな個人情報を公開したかどうかがポイントな気がする」
「公開されている情報をまとめただけだと言い張ってた本人が自分も公開情報で特定されるとはねえ…」
といったさまざまな意見。

結果(その後もしくは現状)

Facebookはユーザーにマルウェアの無料スキャンを提供していますが、この無料スキャンでF-Secureと提携。自社ソフトウェアを採用した提携企業であるFacebookの利用者個人情報を、公開情報とはいえ収集して悪意をもって晒したとすると、その点でも問題になりそう。

すでにネットでは情報が拡散し、Amazon.co.jpで販売しているF-Secureの個人向けセキュリティソフトのレビュー欄も炎上している。

参考URL

  • https://netatopi.jp/article/1001135.html